第145回 季節の変わり目に 井上先生(高倉本院)
身体に出る不調は人によって様々ですが、特に現れやすいものに
<自律神経症状>があります。
睡眠に障害が出たり、気持ちが落ち込んでやる気が出なかったり、感情が不安定になるので、お困りの方も多いのではないでしょうか?
他にも身体が重だるくなったり、めまいや胃腸の調子が悪くなる場合も
あります。
では、何故このような様々な症状が出るのでしょうか。
それは、自律神経の中の「交感神経」と「副交感神経」という2つの神経のバランスが乱れるからです。
この2つはどちらか一方が強く働くと、もう片方の働きが下がる関係にあります。
通常、交感神経は外からの刺激や気持ちの高ぶり・緊張、あるいは活発に動いている時に強くなり、
副交感神経は睡眠時や食事等、心身ともにリラックスしている時に働きが増しますが、
周りの環境や気持ちの状態による影響を受けやすく、自分自身でコントロールするのは難しいとされています。
特に春は天候、気圧、生活環境等多くの変化が起こり、何かとストレスがかかる季節。
ストレスというと悪いモノという連想が浮かびますが、実は嬉しい事や楽しい事も身体や脳にとっては「刺激」なので、交感神経に負担がかかっている状態だと言えます。
暖かい・肌寒い・忙しい・楽しいイベントがある等、日によって変わる生活に適応しようとすると自律神経は駆使され疲弊し、最初に挙げた症状や不調をきたすのです。
また、今の時期に症状や不調がないからと言って安心はできません。
自覚のないまま気疲れや疲労を蓄積し耐え切れず表面化してくるものもあります。
新年度からしばらくして現れる「五月病」もこれが関係していると言われています。
上記の症状や不調への対策として、いかに副交感神経の働きを高め、リラックスし寛げる時間を作れるかが鍵です。
一番大切なのは、他の季節より睡眠時間を1~2時間増やす事。
睡眠はどんな方法よりも最高な心身の休息です。
もしもそれが難しい方は、次の日や休日にいつもより長めの睡眠を摂りましょう。
食事の時間を長くするのも有効です。この時目や脳への刺激を減らすため、スマホを見る等の「ながら食事」は控えて下さい。
休日は予定を詰め込み過ぎず、気ままに行動できるようにしておくと、普段は仕事や時間追われて過ごしている方でも気持ちにゆとりが生まれ、リフレッシュできることでしょう。
もっと手軽でいつでも行えるリラックス法があります。
それは「深呼吸」です。
息を吸って吐くという動作は交感神経と副交感神経をどちらも使うため、自律神経のバランスを整えやすくなります。
時に大きく息を吸い、ゆっくりと息を吐き心と身体を落ち着けるようにしましょう。
多摩整骨院では身体の痛みや姿勢調整だけでなく、乱れた自律神経を整える治療や、経絡やツボといった東洋医学的な視点から心身の状態や目に見えない症状などをグラフ化する「ノイロメーター」も取り扱っています。
お悩みの方は気軽にスタッフへご相談下さい。

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