第149回 ムシムシする雨の時期に 小山先生(京王八王子院)
雨の季節、梅雨がやってきています。
梅雨は植物たちにとっては嬉しい雨の季節ですが、わたし達人間にとっては、身体に様々な症状が現れる季節でもあります。
例えば、倦怠感、食欲不振、下痢、むくみ、神経痛、自律神経症状など。
今回はその中の倦怠感について……
倦怠感とは、身体的もしくは精神的に「だるい」「疲れた」「疲れやすい」と感じられる状態をさします。
激しい運動の後や仕事の後でも倦怠感を感じることがあります。その多くは十分な休養をすることにより改善されます。
また、倦怠感は栄養不足、睡眠不足といった生活習慣、嗜好品などの影響を受けることがあります。
梅雨は湿度が高く、人間が生きる上で大切な体温調節の機能がうまく機能しません。
人の体の「熱」は「汗」をかきそれが蒸発することによって身体を冷やし熱を逃がしています。
しかし梅雨は湿度が高く夏より気温が低いため、汗をかいても大気中に蒸発しづらく、身体の中に熱が籠りやすい。
その状態が倦怠感につながります。
汗をかくため身体の中の水分が減り、脳へ向かう血液の量が少なくなるため頭痛につながりやすくなります。
予防としてこまめな水分補給、塩分補給、暑さへの対策を取り、体調に違和感などがある場合は無理はせずしっかり休む事が大切です。
もしダルさを感じたら涼しいところで休んだり、大きい動脈の通る首や脇下などを冷やしたりすると良いでしょう。
しかし、水分補給で注意しなくてはいけないことがあります。
水分は一度に多く補給するのではなく、こまめに少量ずつ補給した方がいいでしょう。
飲む物についても、お酒、コーヒー、お茶には利尿作用のある成分が含 まれている為、場合によっては逆に身体の中の水分が減ってしまいます。
飲む時には注意が必要です!!
また、同時に塩分を補給することも大切です。
塩分とは普段よくみかける食塩のことではなく、人の身体の中にある陽イオン「ナトリウムイオン」「カリウムイオン」「マグネシウムイオン」などのことをさします。
これらは人の身体の中に常に一定の割合で存在しており、タンパク質などが身体を動かすエネルギーとして働いているように、塩分は身体の中の重要な機能を保つために働いています。
つまり、水分だけ取ってしまうと身体の中の塩分の割合が変わってしまいその機能を保つことが難しくなってしまうことがある為塩分も適度にとる必要があるのです。
私も学生時代部活動をしながら何故か紅茶をよく飲んでいたため、トイレは近く、喉が渇き、頭痛になりやすいなど脱水症状を起こしていました(苦笑)
現在は運動する時、梅雨から夏の時期はとくにスポーツドリンクか、水に塩分を常に持ち歩くようになりました。
ジメジメしたまとわりつく季節ですが、夏に向けてもう一息。
ビールの美味しい季節まで、頑張って乗り切りましょう!

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