股関節の痛み、放置しないで！

2025.10.03 おしらせ

こんにちは。多摩整骨院高幡不動院です。今回は、股関節の痛み(グローインペイン)についてお話していきたいと思います。

「グローインペイン症候群」という言葉を初めて聞く方もいらっしゃるかもしれません。これは、股関節の脚の付け根、前側にある鼡径部（そけいぶ）周辺に生じる痛みの総称で、別名「鼡径部痛症候群」とも呼ばれます。

特にサッカーやラグビー、ホッケーなど、キックや急な方向転換、ダッシュといった動作が多いスポーツ選手によく見られる症状ですが、スポーツをしない方でも発症する可能性があります。今回は、このグローインペイン症候群について、その詳細な原因から、当院が提供する専門的な治療、そして早期発見の重要性までを詳しく解説します。

グローインペイン症候群の正体と、痛みの場所

この症状の痛みは、一つの場所に限定されるものではありません。股関節周りには多くの筋肉や腱が集まっているため、痛みを起こす場所も多岐にわたります。主な痛みを感じる場所としては、以下の部位が挙げられます。

鼡径部（股関節の脚の付け根）
太ももの内側（内転筋群）
下腹部

悪化すると、これらの部位に激しい痛みが走り、スポーツ活動はもちろんのこと、椅子からの起き上がり、立ち上がり、歩行など、日常生活で行うごく普通の動作にも影響が出てしまいます。

症状の主な原因は、体の「不協和」

グローインペイン症候群の根本原因は、単なる使いすぎだけではありません。主に以下の二つが挙げられます。

特定のスポーツフォームによる過度な負荷 特にキック動作では、股関節周囲の筋肉に非常に大きな力がかかります。繰り返される動作の中で、一部の筋肉にだけ過剰な負担が集中することで、微細な損傷が蓄積し、炎症へと発展します。
股関節の過度な負荷と、体のバランスの乱れ 股関節周囲の筋肉の硬さや柔軟性の低下は、関節の動きを制限し、スムーズな動作を妨げます。さらに、体幹を支える筋肉（インナーマッスル）が弱くなると、体の中心軸が不安定になり、動作時の負担がすべて股関節に集中してしまいます。体幹から上半身、下半身にかけての動きが協調していない状態（運動連鎖の乱れ）も、特定の部位に不自然なストレスをかけ、痛みを引き起こす大きな要因です。

スポーツのフォームや、日頃の立ち方・座り方、歩き方など、普段は気づかないようなごく微妙な負担の積み重ねが、やがて慢性的な痛みに変わってしまうことがあるのです。

放置しないで！早期相談が症状改善への一番の近道

「少し違和感があるだけだから大丈夫」と痛みを我慢してしまうと、炎症が慢性化し、治療に時間がかかるだけでなく、スポーツパフォーマンスの低下や日常生活の質の低下を招くことになります。

「あれ？いつもと違うな」と少しでも違和感を感じたら、我慢せずに早めに専門家にご相談ください。早期に原因を特定し、適切な処置を始めることが、症状の悪化を防ぎ、スムーズな回復への一番の近道となります。

当院が提供する専門的な治療法

グローインペイン症候群は、その病態が多様であり、患者さんの状態やスポーツ歴、日々の生活習慣によって、痛みの原因が異なります。当院では、画一的な治療ではなく、一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイドの治療を提案しています。

痛みの鎮静を図るハイボルテージ療法 まず、炎症によるつらい痛みを和らげることから始めます。高電圧の電気刺激を与える「ハイボルテージ」を使用し、深部の筋肉や神経にアプローチすることで、痛みを効率的に軽減させます。
股関節周りの筋肉への手技療法やストレッチ 痛みや可動域の制限の原因となっている、股関節周りの硬くなった筋肉を、国家資格を持つ施術者が丁寧にほぐしていきます。筋膜リリースやストレッチを組み合わせることで、筋肉本来の柔軟性を取り戻し、関節のスムーズな動きを促します。
身体のバランスを整える骨盤調整 股関節の痛みは、骨盤の歪みや姿勢の悪さが原因となっていることが非常に多くあります。骨盤のバランスを整えることで、体幹が安定し、股関節への過度な負荷を軽減することができます。
トレーニング指導やスポーツフォームのアドバイス 治療効果を維持し、再発を予防するためには、正しい体の使い方を身につけることが不可欠です。患者さんのスポーツのフォームや、日常生活での動作をチェックし、弱くなった筋肉を強化するトレーニング指導や、負担のかかりにくい体の動かし方についてアドバイスを行います。