スポーツ外傷・肉離れ(筋挫傷)
肉離れとは、筋肉(筋線維)が部分的または完全に断裂している状態のことです。
特にスポーツ競技など急激な運動中に発生します。
よくなる部位として、太ももやふくらはぎがあります。
急なダッシュやターン、ジャンプなど瞬発的な動きで筋肉が急激に収縮した際に起きます。
特に準備運動などをせずに筋肉が固まったまま上手く動かない状態で運動をすると肉離れを引き起こしやすいです。
肉離れの程度には3段階あり、
1度:筋肉の線維に細かなキズがついたもの
2度:筋肉の線維の一部が断裂しているもの
3度:筋肉の線維が完全に断裂しているもの
に分類されます。
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当院では
治療は重症度に関係なく受傷直後の対応がその後の治療期間に大きく関わります。
受傷から48~72時間の炎症期は安静・冷却・圧迫・挙上(RICE処置)が基本になります。
おおよそ72時間経過後の炎症期後は、積極的に患部の血液循環促進を図り、筋の柔軟性を高め損傷した組織回復を促します。
当院でも炎症期では氷嚢などを使いアイシング。
弾性包帯などによる患部圧迫。
炎症を抑え鎮痛を促すハイボルテージと超音波治療器によるコンビネーション治療。
生体と同じ微弱電流を流すことにより組織修復を促すMCR治療。
炎症期後は重症度によりますが、
手技療法、振動系治療器を使い組織循環を促進
筋の柔軟性を上げるストレッチ療法
を施し、より早い回復を目指します。
安静と積極的に治療を取り込むタイミングを間違えると悪化、長期化につながります。
痛めたら程度に関わらず、まずご相談ください。
症例
●10代 女性
クラシックバレエを習っており、レッスン中に受傷。
太ももの後面に強い痛みを感じて来院。
初診時、仰向けで脚を上げてみるが30度程度で痛みがある。
歩行、階段の上り下りでも痛みあり。
鎮痛のためハイボルテージ治療。
振動系治療器にて組織循環を促進させ筋緊張を緩ませる。
レッスンはしばらくお休み。日常生活にも支障が顕著なレベルのため太もも裏面にキネシオテーピングを施す。
1ヶ月の通院にて歩行時、階段昇降時痛は改善しました。
仰向けにてでの脚上げは90度以上まで変化しました。
現在も通院されており、スタッフと二人三脚で来月の発表会に間に合うよう一生懸命頑張っています。
かなり重度のケガでしたが目標の発表会には間に合いそう。スタッフと目標を共有するので頑張れます。
お子さんのケガはお任せください。親御さんとも情報を共有しますので安心してご通院いただけます。
オーバーユース症候群
身体の一部に長期間負荷がかかり続けることに生じる筋や腱・靱帯・骨・軟骨などの障害の総称。
慢性のスポーツ障害です。
代表的な例として
・上半身:肘の内側の痛みや野球少年に観られる投球時の肩の痛み等。
・下半身:跳躍系の競技に多い膝の痛みやすねの内側の痛みがあります。
成長期のオーバーユースの代表的なものとしてオスグット・シュラッター病があげられます。
・腱鞘炎や疲労骨折も小さな力が繰り返し加わることで起こるものなのでこれに該当します。
当院では
該当する症状によって治療法は異なりますが、痛みの鎮痛、症状に該当する筋肉の柔軟性を向上させるために理学療法・手技療法を行います。
スポーツ中や日常生活上の負担軽減を図るためテーピングやサポーターを処方し、痛みのかばいや不良フォームによるバランスの崩れを改善させるために骨盤調整や整体治療、再発予防のトレーニング指導等を行います。
当院で診させていただいた上で治療方針、専門医検査の必要性を判断いたします。
症例
●16歳 男子 陸上部:短距離
オーバーユース性疲労骨折後の後療を希望して来院。
夏合宿後、すねの内側に痛みが生じ整形科受診、疲労骨折と診断されました。
リハビリと休養を行い、病院では完治と言われるが練習再開後も痛みが取れず。
初回の徒手検査では、すね内側に圧痛・可動域の減少が確認できた為、アイスマッサージと理学療法(ハイボルテージ)による鎮痛、周囲筋の緊張の緩和のために手技療法を行いました。
3回の治療で練習時の痛みが引き、その後は身体の左右バランス調整と再発予防のトレーニング指導を行いました。
現在は完治となり、練習に励んでいます。
本来はメンテナンスで定期的なチェックが必要です。