TFCC損傷とは
TFCCとは手首の小指側にある三角線維軟骨複合体。靱帯や腱、軟骨などの軟部組織。
TFCCがケガや加齢が原因で損傷することで痛みがでます。加齢の場合は無症状のこともあります。
原因は、
・手をついて転倒。
・野球やテニス、ゴルフなど手首を酷使するスポーツ。
・調理やパソコンなど慢性的に負担がかかる作業の繰り返し。
・生まれつき前腕の尺骨(小指側の骨)が長く負担がかかりやすい。などがみられます。
主な症状として手首を小指側に曲げたり、その部位を押さえたりすると痛みが出現します。
日常生活の動作では包丁を持つような手の構え、ドアノブを回すなど手首を捻ったりする時に痛みを感じます。
日常の作業で負担のかかる部位ですので完治までは時間がかかることが多い症状です。
悪化する前に気軽にご相談ください。
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当院では
外傷、損傷直後は通常の捻挫などと同様に「RICE」(安静・冷却・圧迫・挙上)処置、キネシオテーピング、サポーターなどを処方します。
慢性的な痛みや負担など、急性期を過ぎた症状には積極的に組織修復を促す理学療法(マイクロカレント/ハイボルテージ療法など)を取り入れ早期の回復を目指します。
症状には様々パターンがありますので、個別に治療方法は異なります。
予防方法として
正しい動きを習得させ負担を減らす運動指導。
疲労の具合を把握しストレッチ指導。
手首に負担のかかる日常生活動作など確認し、使い過ぎない様に生活指導。
当院では検査等を行った上で治療方針、専門医検査の必要性の有無も判断しています。
気軽にお問合せ下さい。
症例
●50代 女性
普段から仕事中包丁を使用する頻度が多く、3日前硬いものを包丁で切る際手首を捻り受傷。
手関節尺側に圧痛、炎症症状があり、握力低下も認められました。
尺側ストレステスト(回内、回外位にて尺屈)陽性反応があり、TFCC損傷の疑われる症状です。
施術は組織修復を行う為MCR(マイクロカレント)療法を行いました。
かばいによる周囲筋の拘縮を手技療法で緩めていきます
日常の負担をカバーするためにキネシオテーピングで手首の橈尺関節安定と運動の抑制をおこないました。
また症状が落ち着いてきた状況で手関節、肘関節の安定向上のための(橈側尺側手根屈筋)筋力トレーニングを指導しました。