鵞足炎とは
膝の「鵞足」と呼ばれる部位が炎症を起こす症状です。
「鵞足」とは、膝から5㎝ほど下がったすねの内側にあります。
脛骨に縫工筋、薄筋、半腱様筋の3つがくっついている場所のことです。
外見がガチョウの足に似ているという理由で「鵞足」という名前がつけられました。
主な症状は痛みです。
運動後に痛みが出たり、日常の歩行や階段の上り下りの繰り返しでも痛にが出ます。
痛みだけでなく腫れを伴ったり熱を持ったりすることもあります。
原因となるスポーツは多岐にわたります。
中でも多いのがランニング、バスケットボール、サッカー、水泳(平泳ぎ)など膝に負担がかかるものです。
これらのスポーツで膝の曲げ伸ばしを頻繁に行なったり、膝から下をひねる動作を繰り返す方が痛めやすいです。
特に運動不足を解消しようと急に運動を始める方は、準備運動やストレッチ不足、筋肉が硬まっているとなりやすいので注意が必要です。
症状のレベルによって運動の休止を指示する事になります。悪化する前にご相談ください。
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当院では
まず痛みや炎症が強いようであれば、アイシングと鎮痛をメインとした理学療法(ハイボルテージなど)での治療を患部に行います。
患部へ負荷をかけやすい筋肉に対して手技療法やテーピングを行い、痛みの原因を消していきます。
痛みが緩和されてきた段階で、その方の体のバランスをチェックします。
問題点のアライメント調整をしていきます。
必要であれば運動時のフォーム改善指導もさせていただきます。
症例
●40代 男性
月に100㎞ほどランニングをするのが習慣で普段は土日にまとめて走ることが多い。
先日、連休を利用して毎日10㎞以上をランニング。
準備運動やアフターメンテナンスをせずに続けていたため膝の内側に痛みが出始めて来院されました。
初回の治療では、急性期で患部に熱感と炎症が診られたのでアイシング。
後にハイボルテージで鎮痛治療を施しました。ランニングは中止です。
1日でも早く走れるように戻したいとのことだったので連日治療を行いました。
2回目には炎症はおさまり周囲の筋肉にもアプローチが可能でしたので手技療法を加えて治療。
4回ほど治療をしてジョギング程度の運動は可能になりました。
距離と時間に制限をかけながら徐々に運動を再開。
週に2回の治療を1カ月ほど続けランニング時の痛みがなくなりました。
治療を週1回の通院ペースへ。しかしフォームに問題があることを発見。
膝が内側に入ってしまう癖を取るために下肢のアライメント調整と大腿部、股関節の筋トレを指導しフォームを改善しました。
現在でもメンテナンスに来院されます。毎週楽しくランニングができ喜んで頂けています。