シンスプリントとは
発育期の小・中学生に多く見られる脛骨や腓骨と呼ばれるすねの骨の周囲に痛みが出る症状です。
ふくらはぎや足の裏の筋肉の柔軟性が乏しい成人にも稀に見られます。
スポーツ障害の一種でオーバーユース、いわゆる使い過ぎによる障害です。
特に陸上における中長距離選手やジャンプ・ストップモーションの多いバスケット選手やサッカー選手に多く見られます。
初期症状では軽度の疼痛で済みますが、進行すると走れない、飛べないなどのスポーツ困難になることがあります。
疼痛が強い場合は疲労骨折の疑いも考えられます。疑われる場合は整形外科でレントゲンなどの画像診断を必要とする場合もあります。
病院での検査と専門家による治療が回復、競技復帰を早めるポイントになる傷病の一つです。
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当院では
痛みの鎮痛を優先に ふくらはぎ~足底の筋肉の柔軟性を上げるための理学療法(ハイボルテージ)、手技療法を行います。ストレッチは施術とセルフストレッチの指導も行います。
生活上の負担軽減や運動制限下での筋肉の保護、筋活動のサポートを図るテーピングやインソールの処方
加重バランスを整える姿勢調整(M&M、トムソンベッドなど)
再発防止の正しい身体の使い方などのトレーニング指導等を施します。
ただし、症状には決まったパターンが無く、個々に合わせたオーダーメイドの治療内容が必要になります。
問診や触診等の検査をさせて頂いた上で治療方針、専門医検査の必要性を判断いたします。
お早めにご相談下さい。
病院での診察、治療、リハビリ、運動指導等が十分では無いと感じている方の相談もお受けしています。
症例
●16歳 女子 陸上部短距離選手
コロナにおける部活動休止が明け、直近の大会に向けた練習再開と同時に急に運動量を上げ発症。痛みをおして大会に出たため、痛みが強くなり来院しました。
練習再開時には運動前後のストレッチ等の疲労回復を疎かにしてしまったことが分かりました。
当初はふくらはぎ周囲の筋肉の緊張が強くなり、圧痛も強く、炎症反応もあり日常生活には支障はないが走ろうとすると強い痛みがあり運動に関しては困難な状態でした。
定期テスト期間だったので運動禁止で安静としました。
炎症を抑えるためのハイボルテージ治療、骨に加わる筋肉の緊張を抑える為に周囲筋をほぐす手技療法を施しました。
更に負担軽減を図るため、キネシオテーピングを行いました。
計5回の治療で競技復帰が出来ました。タイムも現段階で納得の数値が出せたと喜んでもらえました。
その後も元々負担のかかりやすかった軸のズレを改善するため姿勢調整を行っています。
●14才 女性 中学校バレーボール部
練習は週5日。3日前より通常歩行でも痛みが右のすねにでる状態になり来院。
特にすねの骨の内側の痛みが強くシンスプリントと判断。
膝(ひざ)下の筋肉を手技療法で緩めるとともに、原因筋である後脛骨筋にハイボルテージ治療を行い炎症と疼痛を軽減させていきました。
週3回の治療と2週間の休息で競技へ復帰できました。
競技中はキネシオテープにて足関節の不安定性を解消する予防策を施しました。
オーバーユースによる発症でしたが、偏平足がすすんでいるため予防措置としてキネシオテープに加えインソールの処方もしました。
ジャンプ動作による足関節への繰り返しの負担が発症に強く関与しているため、筋肉の関連する股関節の伸展動作のトレーニングを指導。
身体の使い方を効率良くすることで再発防止に向けて努力してくれています。