足の捻挫には内返し捻挫、外返し捻挫の2種類に大きく分けられます。内返し捻挫は約8~9割以上で外返し捻挫は1~2割程度となっており、圧倒的に内返し捻挫で受傷される方が多いです。
捻挫とは
外傷によって関節が正常可動域以上の動きをする事で、靭帯が損傷してしまう事を言います。
靭帯の損傷度や年齢によって治癒期間や施術アプローチが変わってきます。

グレード分類
・グレード1(軽度)靭帯の部分損傷。押すと痛みがでる。回復期間5~14日
・グレード2(中等度)靭帯の部分断裂。熱感、腫脹、疼痛。回復期間14日~30日
・グレード3(重度)靭帯の完全断裂。腫脹、熱感、疼痛、関節の不安定感。回復期間数か月
捻挫をしやすいタイミングはいつ?
日常生活では、段差で躓いた時に捻ることが多く見られます。スポーツでは、急な方向転換時や ジャンプ着地、スライディングなど様々な場面で起こり得る怪我です。
放置していると…
足関節捻挫は症状が軽度の場合はそのまま見逃されがちですが、しっかり治療をしないと足首が不安定になり、捻挫癖がついてしまいます。それがさらに悪化し、骨が変形する事で軟骨がすり減り 日常生活に支障をきたす可能性があります。
捻挫の施術方法
捻挫に関わらず外傷では、治癒過程を適切に対処する事が重要です。当院では、受傷直後に大切なPOLICE処置を始め、包帯・テーピング療法で保護しリハビリ運動を指導させていただきます。他にも、鎮痛効果とむくみ予防効果が期待できるコンビ―ネーション治療や微弱電気を流す事で、 治癒促進のマイクロカレント療法などで施術していきます。
炎症期(受傷から48〜72時間)
捻挫直後で、腫れや熱感、痛みが強く現れる時期です。
まず最初に行うべき対応として「POLICE処置」があります。
POLICE処置について
P:protection(保護)
包帯やテーピングで患部を含めた周囲を保護し異常動作の制限をします。
OL:Optimal Loading(最適負荷)
早期に最適な負荷をかける事で、修復組織を刺激し、治癒促進をさせます。
I:Ice(冷却)
炎症による痛みの緩和をさせます。
C:Compression(圧迫)
患部の内出血や腫脹を軽減させます。
E:Elevation(挙上)
むくみの軽減を図ることで患部の循環を促します。
他には
テーピング
損傷度が軽度

包帯
損傷度が重症

コンビネーション治療
高圧電流で神経の興奮を鎮痛させるハイボルテージと微細な振動で循環を促し浮腫を予防する超音波治療器

マイクロカレント療法
人体に流れていると言われる生体電流と同じ微弱な電流を損傷組織に浴びせることで回復を促します。

その後
捻挫をしてからしばらく経つと、腫れや熱感、痛みが軽減します。しかし、損傷度によりますが捻挫の完治は2ヶ月かかると言われます。自覚症状が無くとも、損傷組織は治癒過程の途中であることを忘れて「症状が軽なったから」といって安易に無茶をするのは禁物です。