PULLED ELBOW
子どもが急に腕を動かさなくなったら
手を引いた直後から泣いている。片腕をだらんとして使わない。肩を痛めたように見える。
こういう時、親御さんは「骨が折れていたらどうしよう」と不安になると思います。
肘内障の可能性はありますが、転倒や強い打撲による骨折などもあります。無理に腕を動かさず、まず受傷状況と腕の様子を確認しましょう。

子どもが腕を使わない時は、肘だけでなく肩から手首まで確認することが大切です。
腫れ・変形・強い打撲がある時は、先に整形外科や救急へ
次のような場合は、典型的な肘内障ではなく、骨折や別のケガを確認する必要があります。
- 高い場所や遊具から転落した
- 肘や腕を強くぶつけた
- 肘、前腕、手首が大きく腫れている
- 腕の形が左右で違って見える
- 軽く触れただけでも激しく泣く
- 手や指が白い、紫色、冷たい
- 発熱や強いだるさがある
- 原因がわからないまま腕を使わない状態が続く
腕を引っ張ったり、何度も曲げ伸ばしたりしないでください。
強い症状がある場合は、救急外来や整形外科へご相談ください。
肘内障でよくみられる様子
肘内障では、お子さんが「肘が痛い」と場所を説明できないことも多くあります。
痛がる場所より、腕をどのように使っているかが大切な手がかりになります。
急に片腕を使わなくなる
おもちゃを取らない、手を伸ばさない、腕を上げないといった変化がみられます。
腕を身体の横でじっとしている
肘を伸ばし気味にし、手のひらを下へ向けた状態で動かさないことがあります。
手を引いた直後に泣き始めた
転びそうになった手を支えた時や、急いで手を引いた後に起こることがあります。
肩や手首を痛がっているように見える
小さなお子さんは痛む場所を正確に伝えられず、肩や手首を気にすることもあります。
見た目には大きく腫れていない
典型的な肘内障では、大きな腫れや変形が目立たないことが多いです。
ただし、腫れていないから必ず肘内障というわけではありません。
腕を使わない原因は、肘だけでなく肩、前腕、手首にあることもあります。
肘内障とはどのような状態?
肘内障は、一般に「子どもの肘が抜けた」と表現される状態です。
医学的には、橈骨頭亜脱臼と呼ばれます。
前腕にある橈骨という骨と、その周りにある輪状靱帯の位置関係がずれることで起こります。
1歳から4歳頃に多いケガです
小さなお子さんは、橈骨頭や輪状靱帯がまだ発達途中です。
成長して関節がしっかりしてくると、肘内障は起こりにくくなります。
完全に肘の関節が外れる脱臼とは異なります
肘内障は、橈骨頭と輪状靱帯の位置関係が部分的にずれた状態です。
成人に起こるような大きな肘関節脱臼とは、状態や必要な対応が異なります。
一度経験したお子さんは、成長するまでの間に繰り返すことがあります。
どのような場面で肘内障が起こる?
「強く引っ張った覚えがない」という親御さんもいます。
日常の何気ない動作で起こることもあるため、ご自身を責める必要はありません。
転びそうになった手を支えた
道路や階段で転びそうになり、とっさに手を引いた時に起こることがあります。
手をつないで歩いている時
お子さんが急に座り込んだり、反対方向へ動いたりした時に腕が引かれます。
手や腕を持って持ち上げた
片手を持って持ち上げる、両手を持ってぶら下げる遊びなどで起こる場合があります。
着替えの時に腕がねじれた
袖を通す時や、腕を引き抜く時に起こることがあります。
寝返りや遊びの最中
はっきりした引っ張り動作がなくても、腕が身体の下へ入るなどして起こる場合があります。
原因がはっきりしなくても、腕を使わなくなった時間や直前の行動を教えてください。
肘内障と骨折はどう見分ける?
親御さんだけで、完全に見分けることは難しいと思います。
次の違いは目安になりますが、迷う場合は医療機関を含めて確認してください。
肘内障でみられやすい特徴
- 手や腕を引かれた後に症状が出た
- 大きな腫れや変形がない
- 腕を身体の横で動かさない
- じっとしている時は比較的落ち着いている
- 1歳から4歳頃である
骨折などを疑う特徴
- 転倒や衝突による強い衝撃があった
- 肘や手首が腫れている
- 内出血や擦り傷がある
- 腕の一部分を触ると激しく泣く
- 腕や関節の形が違って見える
- 5歳を過ぎて初めて同じ症状が出た
典型的な肘内障では、レントゲンを行わず症状と受傷状況から判断されることがあります。
腫れ、変形、強い打撲、典型的ではない経過がある場合は、整形外科で画像検査が必要です。
転倒・腫れ・変形がある場合に確認したいページ
ご家庭で無理に戻そうとしないでください
インターネットや動画を見て、ご自宅で整復しようとする方もいます。
ただ、肘内障だと思っていても、実際には骨折や別のケガが隠れていることがあります。
来院・受診までに避けてほしいこと
- 肘を何度も曲げ伸ばしする
- 腕を強くひねる
- 痛む場所を強く押す
- 無理にバンザイをさせる
- 腕を引っ張って反応を確認する
- 動画を見ながら整復を試す
お子さんが楽にしている姿勢のまま、腕を無理に動かさず移動してください。
いつ、何をした後から腕を使わなくなったかを覚えておくと、状態確認に役立ちます。
肘内障か骨折かわからず、不安な親御さんへ
腫れや転倒の有無、お子さんの腕の様子をお電話でお伝えください。
高幡不動院で最初に確認すること
高幡不動院では、来院後すぐに腕をひねることはありません。
まず、肘内障として対応してよい状態かを確認します。

親御さんから受傷状況を伺い、医療機関を優先する状態がないか確認します。
受傷した場面を確認
手を引いたのか、転倒したのか、ぶつけたのかを詳しく伺います。
年齢と過去の肘内障歴を確認
これまでにも同じことがあったか、以前はどのような対応を受けたかを伺います。
腕の姿勢を確認
腕をどの位置で止めているか、手の向きはどうかを確認します。
肩から手指まで確認
肘だけでなく、鎖骨、肩、上腕、前腕、手首、指まで見ます。
腫れ・変形・傷を確認
骨折や強い打撲を疑う所見がないかを確認します。
手の色や温度を確認
手指の血流や感覚に大きな異常がないかを確認します。
全身の状態を確認
発熱、元気のなさ、食欲低下などがある場合は、感染症なども考えて医療機関をご案内します。
エコーで骨折を完全に否定することはできません
肘内障は、受傷状況と身体所見から判断することが基本です。
高幡不動院でエコーを補助的に使う場合があっても、骨折を完全に除外できるものではありません。
骨折が疑われる場合は、整形外科でのレントゲンなどを優先します。
お子さんが怖がっている時は、親御さんの膝の上など、落ち着きやすい状態で確認します。
肘内障が疑われる場合の対応
受傷状況や腕の様子が肘内障に合い、骨折などを疑う所見が乏しい場合は、状態に応じて整復を行うことがあります。
整復は短時間ですが、一瞬痛がったり、怖がって泣いたりすることがあります。
整復前に親御さんへ説明します
これから行う動作と、お子さんが一瞬泣く可能性があることをお伝えします。
状態に合わせて整復します
肘を支えながら、前腕を適切な方向へ動かします。強く揉んだり、長時間施術したりするものではありません。
整復後は腕を使うか確認します
おもちゃやお菓子などへ手を伸ばすか、腕を自然に上げるかを確認します。
すぐに使い始めるお子さんもいれば、怖さが残り少し時間がかかるお子さんもいます。

画像は院内の状態確認・施術風景です。肘内障では、強い手技や電気施術を行うことが基本ではありません。
整復後も腕を使わない場合
整復がうまくいっていない可能性や、骨折など別のケガが隠れている可能性があります。
何度も無理に整復を繰り返さず、整形外科での画像検査をご案内します。
肘内障は長時間の施術を行う症状ではなく、見極めと整復後の確認が中心です。
整復後はどのように過ごせばいい?
整復後に腕を自然に使えていれば、多くの場合は普段の生活へ戻れます。
一律に包帯やテーピングを行うものではありません。
腕を使う様子を見守る
おもちゃを持つ、飲み物を取る、バンザイするなど、自然な動きを確認します。
手を持って引っ張らない
帰宅後も、手や手首を持って身体を引き上げないようにします。
怖がっている時は急がせない
痛みが落ち着いていても、怖さからすぐに腕を使わないことがあります。
翌日も使わない場合は再確認
翌日になっても腕を上げない、手を使わない、痛がる場合は、医療機関を含めて再評価が必要です。
整復直後から腕を自然に使えている場合は、翌日の通院を一律にお願いするものではありません。
肘内障を繰り返さないために
一度肘内障になったお子さんは、成長するまでの間に繰り返すことがあります。
日常の抱き上げ方や遊び方を少し変えることで、予防につながります。
抱き上げる時は脇の下から
手首や前腕をつかんで持ち上げず、両脇を支えて抱き上げます。
手を持って振り回さない
両手を持って身体を浮かせたり、ぐるぐる回したりする遊びは避けます。
急に座り込んだ時は無理に引かない
手をつないでいる時に座り込んだら、腕を引かず身体を支えます。
家族や保育園にも伝える
祖父母、保育園、幼稚園など、お子さんを抱き上げる方にも注意点を共有します。
繰り返したからといって、親御さんの対応が悪かったということではありません。
関節が成長すると、多くのお子さんは起こりにくくなります。
高幡不動院がお子さんの急なケガで大切にしていること
整復より先に見極めを行います
腫れ、変形、受傷状況を確認し、骨折などの可能性を考えます。
お子さんを怖がらせないよう配慮します
親御さんの膝の上など、落ち着きやすい姿勢で状態を確認します。
親御さんへの説明を大切にします
肘内障がどのような状態か、整復後に何を見るかをわかりやすくお伝えします。
病院を優先する判断を大切にします
骨折や感染が疑われる場合は、高幡不動院だけで対応を続けません。
女性や初めての方も相談しやすい院です
親御さんの不安や疑問を伺い、無理に対応を進めることはありません。
高幡不動駅から徒歩1分です
お子さんを抱えた状態でも来院しやすく、ご家族からも相談しやすい場所です。
日野市、高幡不動、百草園、多摩市、聖蹟桜ヶ丘方面からもご相談いただいています。

お子さんと親御さんが落ち着いて相談できるよう、説明と状態確認を大切にしています。
肘内障で多いご相談場面
買い物中に急に座り込んだ
手をつないで歩いていたところ、お子さんが突然座り込みました。
転ばないよう手を引いた後から、片腕を使わなくなったというご相談です。
大きな腫れや変形がない場合でも、無理に動かさず状態を確認します。
以前にも肘内障を経験している
着替えや寝返りの後から、以前と同じように腕を使わなくなったというご相談です。
繰り返している場合でも、毎回必ず肘内障とは限りません。
転倒や腫れがないかを確認し、その時の状態に合わせて判断します。
肘内障に関連するページ
腕を使わない原因は、肘内障だけではありません。転倒、腫れ、変形がある場合は、別のケガも確認してください。
腕・肘・手首のケガから確認する
肘内障についてよくある質問
肘内障は何歳頃に多いですか?
1歳から4歳頃に多くみられます。5歳を過ぎると関節や靱帯が発達し、起こりにくくなります。
手を引っ張った覚えがなくても肘内障になりますか?
なることがあります。着替え、寝返り、遊びの中で腕が引かれたりねじれたりし、原因がはっきりしない場合もあります。
自宅で戻してもよいですか?
おすすめできません。骨折など別のケガが隠れている可能性があるため、無理に腕をひねらず、専門家へ相談してください。
レントゲンは必要ですか?
典型的な肘内障では、必ずしも必要とは限りません。腫れ、変形、強い打撲、整復後も腕を使わない場合は、骨折を確認するためにレントゲンが検討されます。
整復するとすぐ腕を使えますか?
多くのお子さんは数分から30分ほどで腕を使い始めます。ただし、怖さが残っている場合や時間が経っている場合は、少し時間がかかることがあります。
整復後に固定やテーピングは必要ですか?
腕を自然に使えている典型的な肘内障では、一律に固定やテーピングを行うものではありません。状態によって対応が変わります。
翌日も来院する必要がありますか?
整復後から普段通り腕を使えていれば、一律に翌日の来院が必要とは限りません。翌日も使わない、痛がる場合は再評価が必要です。
何度も繰り返すのは異常ですか?
成長途中の時期は、繰り返すお子さんもいます。抱き上げ方などに注意しながら、毎回腫れや転倒がないかを確認してください。
予約せずに相談できますか?
急に腕を使わなくなった場合は、来院前にお電話ください。受付状況と、お子さんの症状から適切な相談先をご案内します。
高幡不動で肘内障にお困りの親御さんへ
肘内障は、小さなお子さんに比較的多いケガです。
手を引いた後などに、突然片腕を使わなくなることがあります。
ただし、転倒、腫れ、変形がある場合は、骨折など別のケガを確認しなければなりません。
高幡不動院では、いきなり整復を行わず、受傷状況と腕全体の状態を確認します。
「肘が抜けたかもしれない」「骨折かもしれない」と迷った時は、無理に動かさずお電話ください。
腕を何度も動かして確認すると、お子さんの痛みや不安が強くなることがあります。まずは楽な姿勢のまま、受傷状況を一緒に整理しましょう。
ご都合に合う方法でご相談ください
急に腕を使わなくなった時は、お電話で現在の様子をお伝えください。腫れや変形、強い転倒がある場合は、整形外科や救急を優先していただくことがあります。
多摩鍼灸整骨院 高幡不動院
〒191-0031
東京都日野市高幡1002-1
ベルドミール高幡2F
TEL:042-593-8400
平日受付時間:9:30〜12:00/16:00〜20:00
土曜日受付時間:9:00〜16:00
定休日:日曜日
京王線「高幡不動」駅 徒歩1分
駐車場:4台
※このページは、肘内障に関する一般的な情報をお伝えするものです。転倒や強い打撲、大きな腫れ、変形、手の色や温度の変化、発熱がある場合は、整形外科や救急への相談を優先してください。ご家庭で無理に整復を行わないでください。


